ヘッジ取引とは
ヘッジ(Hedge)とは、「回避」を意味する英語で、ヘッジ取引とは現物の価格変動リスクを、先物取引などを利用して回避(ヘッジ)する取引のことをいいます。たとえば、現物株を保有している投資家が、今後の株価下落が予想される状況で、現物株を売却せずに先物等を売り建てることで、現物株に発生する評価損を先物等の利益でカバーしようとする取引などが代表的です。このような取引方法を「売りヘッジ」といいます。また、いますぐに現物株を購入する資金はないものの、近い将来資金を得ることができるような状況にある場合、買う前に株価が上昇してしまうリスクを回避するために、先物等を買い建てておく方法が考えられます。このような取引手法を「買いヘッジ」といいます。
為替ヘッジ取引は、輸出入を取り扱う企業でも活用されています。取引の決済を外貨で行うので、円貨に転換できる時期までに為替が変動して為替差損を被らないよう、先物取引を利用して利益を確定させているのです。海外資産に投資する際の為替ヘッジも同じ仕組みです。