財産債務調書制度とは
財産債務調書制度とは、適正な課税の確保のため、一定基準以上の資産を持つ人に、その保有財産や債務を記載した書類の提出を義務付ける制度で、2015年度税制改正で創設されました。対象は所得税などの確定申告をする必要がある人で、その年の所得金額が2,000万円を超え、かつ年末時点での財産価額が3億円以上、または有価証券などの資産価額が1億円以上ある人。財産の種類、数量、価額、債務の金額とともに、財産の所在、有価証券の銘柄や取得価格などの事項を掲載した調書を、翌年6月30日まで(2023年から提出時期が変更)に税務署に提出しなければなりません。
従来あった財産債務明細書制度を改組したもので、国外財産調書制度などとともに、富裕層への課税・監視体制強化策のひとつとされています。