単元株とは、通常の株式取引で売買される売買単位のことです。単元は、ある一定のルールをクリアすれば企業が自由に決めることができるので、1単元の株数は銘柄によって異なりますが、1株、100株、1,000株が一般的です。ただし、かつてはバラバラだった上場企業の売買単位は、投資家の利便性を考えて徐々に集約され、現在はすべて100株に統一されています。通常の株式取引では、この売買単位の整数倍で取引が行われます。売買は100株、200株、300株…と100株単位で行われ、150株など単元の整数倍以外の株数で...
立会外取引は、証券取引所の通常の取引時間(立会取引)以外に行われる取引のことです。主に機関投資家の大口取引やバスケット取引などに利用されますが、これは通常の立会取引で大口の注文を出すと相場への影響が大きくなるため、立会外取引を利用して安定した価格で売買を成立させます。なお、東京証券取引所の立会外取引は、すべて「ToSTNeT」と呼ばれる電子取引で行われます。
立会外分売とは、取引所における取引時間外(立ち会い外)に、上場株式のまとまった売り注文を小口に分けて、不特定多数の投資家に売り出す売買方法のことをいいます。立会外分売が行われる際の価格は、前日の終値をもとに決められます。多くの場合、株式を一度に売り出すことによる株価の値下がりを防ぎながら、個人株主数を増やしたり、流動性を高めたりするために行われます。大量の株数が分売される場合は、将来的な売り圧力の増加が懸念され、株価の下落要因になる場合もあります。単に「立会外売買」という場合、その多くは売り方と...
DAX指数とは、ドイツのフランクフルト証券取引所の上場銘柄のうち、ドイツ企業の主要40銘柄を対象とした株価指数のことで、「ドイツ株価指数」とも呼ばれています。1987年12月31日の株価を基準値1,000として、時価総額加重型指数として算出されています。ドイツの代表的な株価指数であるため、ユーロ圏だけでなく世界的にも注目されています。株式市場の動向を見る際、各国の代表的な株価指標を見ることが基本的かつ重要だといえます。世界経済の連動性が高まっているといわれる昨今、日本以外の市場も定期的にチェック...
高値とは、ある期間の中で一番高い値段のことです。期間は1日、1週間、1ヵ月、1年などの単位や、上場してからの全期間など、さまざまな期間で用いられます。高値に対し、期間で一番安い値段のことを安値といいます。
タコ足配当とは、企業が原資となる十分な利益がないにもかかわらず、過分な配当金を出すことをいいます。見た目には配当金が高いため魅力的に感じられますが、実際は資産を売却したり、積み立て金を取り崩したりして配当金に回しているだけで、業績や財務状況に難点がある可能性があります。タコが自分の足を食べるのに似ていることから、このように表現されます。
立ち会いとは、証券取引所内において会員証券会社間で売買取引を行うことをいいます。売買立ち会いともいいます。以前は証券会社の担当者(場立ち)が立会場に立って、身振り手振りで売買処理を行っていました。場立ちは1999年4月30日をもって廃止され、現在はすべてコンピュータ処理となりましたが、かつての名残で今でも立ち会いという言葉が使われています。東京証券取引所の株式の立ち会い時間は、前場は午前9時から11時30分まで、後場は午後0時30分から午後3時までです。午前9時の最初の売買のことを寄付(よりつき...
金融商品取引法に基づき、上場企業の株式を発行済み株式数の5%超保有した場合に、大量保有開示制度によって内閣総理大臣に提出が義務付けられる法定書類を指します。上場企業の発行済み株式数の5%超を保有する株主(大量保有者)は、原則として5%超を保有することになった日から5日以内に、内閣総理大臣に「大量保有報告書」を提出する義務があります。これは「5%ルール」と呼ばれています。また、大量保有者には、保有割合が1%以上増減した場合に「変更報告書」の提出義務が生じます。大量保有報告書は、金融庁の「EDINE...
ウォール・ストリート・ジャーナルを発行する米国のダウ・ジョーンズ社が算出、発表している米国を代表する株価指数です。ニューヨーク証券取引所やナスダック市場に上場している合計30銘柄を対象に算出しています。「ニューヨーク・ダウ」と呼ばれることもあります。なお、1896年のスタート当初は12銘柄、1916年に20銘柄、1928年から現在の30銘柄で構成されるようになりました。30銘柄は時代の流れに合わせて入れ替えが行われます。算出方法は、後に日経平均株価の算出にも応用されたダウ式修正平均という方法で、...
制度信用取引の対象銘柄のうち、信用取引の買建だけでなく、売建(空売り)もできる銘柄のことです。証券取引所および証券金融会社が定める基準を満たした銘柄が選定されています。信用取引は、証券会社が投資家に資金や株式を貸し付けることで成り立っていますが、証券会社も資金や持ち株に限度があるため、それを超える場合には証券会社が証券金融会社から借りてまかないます。なお、制度信用取引において買建のみ行うことができる銘柄を貸借融資銘柄と呼びます。信用取引の買い残や売り残は、基本、将来的に反対売買などで決済されるた...
信用取引の委託保証金を差し入れる際、一定の条件のもとで現金ではなく有価証券でこれを代用することができます。この代用のための有価証券を「代用有価証券」といいます。現金とは異なり、代用有価証券(株式や債券など)には価格変動リスクがあります。そのため、あらかじめ決められた掛け目(上場株式80%、国債95%など)を、時価に掛け合わせたものが、実際の代用有価証券の評価額となり、それが委託保証金の金額を満たす必要があります。なお、代用有価証券の掛け目は、市場の動向などにより金融商品取引所によって変更されたり...
貸借取引とは、証券金融会社が証券会社に対して制度信用取引に必要な資金や株券を貸し付ける取引です。通常、信用取引が行われる際、証券会社に貸し出す資金や株式が十分にある場合は、貸借取引は行われませんが、証券会社に資金や株式が不足すると、それを調達するために貸借取引が行われます。貸借取引のできる銘柄は、(制度)信用銘柄とは別に指定され、信用銘柄の数よりは少なくなっています。もともと信用取引は、信用供与によって成り立つもので、そこに相当の資金量が必要になります。その資金を確保するための専門の会社が証券金...
信用取引における信用買いと信用売りの各残高の比率を数値化したもので、信用倍率とも呼ばれます。貸借倍率=信用買い残÷信用売り残特別な規制(日々公開銘柄指定)をされている銘柄は毎日、されていない銘柄は週1回公開され、取り組み状況を表す指標として注目されています。
企業経営において、売上高と費用が等しくなり、損益がゼロとなるときの売上高のことを指します。売上高が損益分岐点を上回れば利益となり、逆に損益分岐点を下回れば損失となります。なお、損益分岐点を算定するためには、全ての費用を固定費(売上高の増減に関係なく発生する費用)と変動費(売上高の増減に比例して発生する費用)に区分します。売上高から変動費を差し引いた額を「限界利益」といい、売上高に占める限界利益の割合を限界利益率といいます。たとえば、売上高1,000億円、変動費600億円、固定費300億円、利益1...
損切りとは、投資家が損失を抱えている状態で保有している株式等を売却して損失を確定させることをいいます。ロスカット、ストップロスとも呼ばれます。購入した株式の価格が下落して、その後の回復が見込めないと判断できるケースでは、損切りが有効と考えられます。そのまま保有し続けた場合、さらに株価が下落して損失額が膨らむ可能性もあるため、損切りをして損失額を確定させることで、それ以上損失が膨らまないようにすることができます。なお、利益が出ている株式等を売却して利益を確定させることを「利食い(りぐい)」といいま...
第三者割当増資は、会社の資金調達方法のひとつです。株主であるか否かを問わず、特定の第三者に新株を引き受ける権利を付与して行う増資を、第三者割当増資といいます。通常、取引先、取引金融機関、自社の役職員などの縁故者にこの権利を付与してて発行することが多く、縁故募集ともいいます。第三者割当増資は、業務提携の相手先や取引先との関係安定化を図るときや、経営悪化で株価が低く通常の増資ができないときなどに多く使われます。第三者割当増資の発行手続きは、会社法により詳細に決められています。特に新株を「特に有利な価...
多くの企業は利益の中から株主への還元策として定期的に配当を出しますが、業績改善や株主重視策として配当金を増やすことを増配といいます。増配を発表した企業は有望企業として注目され、その企業の株式が買われる傾向にあります。
SOX指数は米国のフィラデルフィア証券取引所が算出、公表している株価指数で、別名「フィラデルフィア半導体指数」とも呼ばれています。半導体の製造や流通、販売などを手掛ける30銘柄で構成されています。半導体企業の株価が上昇するとSOX指数も高くなり、一般的に世の中の景気が良いと判断されます。