BRICSとは、広い国土と多くの人口、豊かな天然資源をもとに今後大きく成長することが見込まれるブラジル(Brazil)、ロシア(Russia)、インド(India)、中国(China)、南アフリカ(South Africa)の頭文字を合わせた造語です。南アフリカを除く「BRICs」をゴールドマン・サックス社が2001年に発行したレポートの中で用いて以来、一般にも広く使われるようになりました。このレポートの中で、2050年にはBRICsの4ヵ国がGDPで上位6ヵ国に入る可能性があるということが記載...
ブル・ベアとは、相場の強気・弱気を示す言葉です。ブル(Bull)は強気のことで、雄牛が角を下から上へ突き上げる仕草から相場が上昇していることを表し、ベア(Bear)は弱気のことで、熊が前足を振り下ろす仕草、あるいは背中を丸めている姿から相場が下落していることを表す言葉として使われています。投資信託では、ブル型、ベア型の商品が販売されていて、ブル型は相場が上昇しているとき、ベア型は相場が下落しているときに利益が出るように設計された商品となっています。相場が下落しているときにどうやって儲けるの?と思...
標準偏差とは、一般的には統計学における散布度(バラツキ)を計測する手法のことを指します。標準偏差は金融商品のリスクを数値化する際にも使われることがあります。投資信託の場合では、ある一定の年数を設定し、まず騰落率の平均値を求め、年ごとにリターンから平均値との差(偏差)を求めます。それから偏差を2乗して一定期間の年ごとの偏差を合計し、それを年数で割って平方根を出します。これがリターンとのブレを示す標準偏差で、その数値が大きいほどリスクが大きく、小さければリスクも小さいことになります。投資信託を選ぶ際...
ファミリーファンド(方式)とは、複数の投資信託の資金をまとめて「マザーファンド(親ファンド)」と呼ばれる投資信託に投資し、マザーファンドで株式や債券などに分散投資をして運用する方式のことをいいます。一般の投資家は、「ベビーファンド(子ファンド)」と呼ばれる投資信託を購入し、ベビーファンドがマザーファンドに投資をする仕組みになっています。内外の株式や債券などの幅広い資産に分散投資をするファンドを複数運用している投資信託会社の場合、1つずつのファンドごとに国内株式や外国債券などの銘柄選択をするよりも...
ファンドオブファンズ(Fund of Funds)とは、複数の投資信託を投資対象とする投資信託のことです。通常の投資信託は株や債券などに投資しますが、ファンドオブファンズは複数の投資信託が投資対象です。投資信託に投資する投資信託、という意味からファンドオブファンズと呼ばれています。投資信託のメリットのひとつに、幅広い分散投資によるリスクの低減が挙げられますが、ファンドオブファンズは投資信託に投資することで、さらに投資対象や運用会社が分散されて、リスクを抑える効果が期待できます。
ファンドマネージャーとは、投資信託の運用を行う専門家のことで、運用会社に所属して業務を行っています。ファンドマネージャーの業務は、投資信託の運用方針に従って、市場や銘柄の分析、選定、組み入れ比率や売買のタイミングを検討し、投資家から預かった資産を運用することです。ひとつの投資信託を1人のファンドマネージャーが担当しているとは限りません。ひとつの投資信託を複数のファンドマネージャーが担当したり、1人のファンドマネージャーが複数の投資信託を担当していることもあります。投資信託の運用は、ファンドマネー...
バランス型投資信託とは、株式やだけとか債券だけというひとつの資産に偏ることなく、複数の資産や市場へバランス良く投資する投資信託のことです。たとえば株式と債券、国内と海外といった異なる資産や市場で運用します。バランス型投信の中には国内株式と国内債券の2つの資産に分散しているものや、外国株式、外国債券を加えた4つの資産に分散しているものなど、さまざまな種類があります。バランス型投資信託にはまた複数の投資信託で運用を行うファンドオブファンズ形式のものもあります。一般的に分散している資産が多い、また株式...
販売手数料とは、投資信託を購入する際に販売会社に支払う手数料のことで、申込手数料ともいいます。販売手数料は投資信託によって異なり、別途消費税がかかります。また、同じ投資信託でも販売会社によって異なる場合があります。最近では、インデックスファンドを中心に、販売手数料が無料の投資信託(ノーロード・ファンド)も増えています。投資家が負担する費用には、購入時にかかる販売手数料の他、保有中にかかる信託報酬や解約時にかかる信託財産留保額があります。
VISTAとは、ベトナム(Vietnam)、インドネシア(Indonesia)、南アフリカ(South Africa)、トルコ(Turkey)、アルゼンチン(Argentina)の頭文字を合わせた造語です。BRICsに続く有力な新興成長国グループとしてエコノミストの門倉貴史氏が提唱しています。BRICs (BRICS)に比べGDPはまだまだ小さいですが、今後大きな成長が見込まれています。BRICs(BRICS)やVISTAに共通する強みに鉱物資源が挙げられます。「レアメタル(希少金属)」がその代...
ハイウォーター・マークとは、信託報酬のひとつである「成功報酬」を算出するための基準となる価額のことで、投資信託の設定時に条件や計算方法が決められます。成功報酬を取る投資信託で使われることがあり、この報酬形態をハイウォーター・マーク方式といいます。投資信託の値段である基準価額がハイウォーター・マークを上回った場合に、信託財産から成功報酬が差し引かれます。報酬額は、「ハイウォーター・マークより上回った基準価額に対して何%」といった形で出来高制が採用されています。ハイウォーター・マーク方式の報酬は、「...
パッシブ運用とは、投資信託などの運用手法による分類のひとつで、運用目標とされるベンチマーク(日経平均株価やTOPIXなどの指標)に連動する運用成果を目指す運用手法のことをいいます。一方、ベンチマークを上回る運用成果を目指す運用手法のことを「アクティブ運用」といいます。一般に、投資対象がほぼ同じファンドの場合、アクティブ運用よりもパッシブ運用のほうが、投資戦略の立案やその戦略に基づく投資対象の選定などをすることなく、機械的に運用できる分、販売手数料や信託報酬などのコストは少なく済みます。パッシブ運...
年間収益率とは、投資商品への投資から得られる1年当たりの利益率を指します。投資信託の運用成績を表す際、期末の分配金込みの基準価額を期初の価額で割った騰落率で表します。ベンチマークとなる指標の同期の収益率と比較すれば、その運用成果がわかります。投資信託説明書には、その投資信託の年間収益率の推移がグラフで掲載されていますので、確認しておきましょう。
ノーロード・ファンドとは、販売手数料がかからない投資信託のことです。投資信託の販売手数料のことをロード(load)と呼ぶことから、販売手数料が無料の投資信託をノーロード・ファンドと呼びます。販売手数料は証券会社などの販売会社がある程度自由に設定することができるため、同一の商品でも販売会社によって異なる場合があります。ただし、ノーロードという理由だけで投資信託を選択するのではなく、商品性や信託報酬など他の費用も考慮して選択することが大切です。投資信託には販売手数料の他に、保有中に差し引かれる信託報...
ハイイールド債とは、利回りが高く信用格付が低い債券のことで、ジャンク債などともいわれます。イールド(yield)とは、直訳すると、収益、利回りという意味になります。具体的には、格付会社などで信用格付がBB(ダブルビー)以下の評価をされている債券で、信用度が低い分、格付の高い債券より金利が高く設定されています。信用格付が相対的に低い発行体の債券は、高い金利を設定しないと資金が集まりません。信用が低いと人気もなくなるので金利が高くなるわけです。投資信託でもハイイールド債を中心に運用されている商品が販...
投資信託委託会社とは、投資信託を設定し、運用する会社のことをいいます。投資信託委託会社の主な業務には、投資信託約款の作成、目論見書の作成、受益証券の発行、信託財産の運用指図、運用報告書の作成などがあります。なかでも、投資家の資金を管理している受託会社(信託銀行など)に対して運用の指図をすることが最も重要な業務です。具体的には、投資信託委託会社の運用担当者であるファンド・マネージャーが、ファンドごとの運用方針に基づき運用指図を行います。近年では、通常、ファンドの決算ごとに作成される運用報告書だけで...
トータルリターン(Total Return)とは、一定期間内に投資商品への投資から得られる総合収益を指します。これにはキャピタルゲイン(譲渡益)だけでなく、再投資された分配金(インカムゲイン)などが含まれます。こうした利益の合計額を投資コスト(購入価格)で割ってパーセンテージで表すことが多く、総収益率ともいいます。トータルリターンは、投資信託の運用成績を表す際に用いられます。分配金を全て再投資したと仮定し、ある一定期間の分配金込みの基準価額の騰落率を年率で表します。投資信託を選ぶ際は、分配金や分...
ネクスト11とは、ゴールドマン・サックス社が提唱している、BRICs(BRICS)に続き成長が期待できる新興国のグループの総称です。ネクスト11として、ベトナム、韓国、インドネシア、フィリピン、バングラデシュ、パキスタン、イラン、エジプト、トルコ、ナイジェリア、メキシコの11ヵ国が挙げられています。ゴールドマン・サックス・グループ経済調査部のレポート「More than an Acronym(2007年3月)」内で、2050年までにネクスト11のGDPは、G7の3分の2に達する可能性があると記載...
伝統的資産とは、上場株式や債券などの投資対象のことをいいます。多くの場合、国内株式、国内債券、海外株式、海外債券の4つの資産が伝統的資産と位置付けられており、海外資産に関しては特に先進国の資産を指します。伝統的資産での運用は、主にその資産の値上がり益(キャピタルゲイン)や配当・利子収入(インカムゲイン)を目的にします。伝統的資産に対し、伝統的資産以外の新しい投資対象を代替的資産、オルタナティブといいます。未公開株や商品先物などに投資するオルタナティブと区別するために作られた言葉です。したがって、...
投資信託とは、多くの人が資金を出し合って運用をプロに任せる投資商品のひとつで、投信、ファンドとも呼ばれています。集まった資金は、国内外の株式や債券などに投資されます。通常、株式や債券を購入するには数万円~数十万円単位の資金が必要ですが、投資信託は1万円ほどの少額から投資できるものが数多くあります。大きな資金をプロが運用するため、たくさんの銘柄へ投資したり、海外の株式に投資するなど、個人ではなかなかできない投資が可能になります。また、複数銘柄に分散投資するので、リスクを抑えることができることも特徴...
単位型投資信託とは、最初の募集期間にしか購入することができない投資信託のことで、ユニット型投資信託とも呼ばれています。解約については、いつでも解約できる商品やある一定期間解約ができない商品など、商品ごとに異なります。単位型投資信託に対し、当初募集期間以降でも購入が可能な投資信託を、追加型投資信託といいます。単位型投資信託は募集期間しか購入できないので、機会を逃してしまうと購入することができません。ただ、人気があった場合は新たに販売されたり、シリーズ化されることもあります。