自動けいぞく投資とは、投資信託から出た分配金を自動的に元の投資信託に再投資することです。分配金を再投資する際には税金を引いた残りの金額が再投資されます。再投資する場合は通常の申込手数料はかかりません。投資信託によって、自動けいぞく投資型と分配金を受け取る一般型があります。どちらかを選択できる商品もあり、購入時に選択することができます。自動けいぞく投資では、分配金の再投資が自動でできるため、複利運用の効果が得られます。分配金が口座に入金され、実際にその金額を通帳などで目にするのはうれしいと思います...
受益権とは、投資信託の運用収益などの利益を受益者が受ける権利を指します。投資信託では保有者の受益権が均等に分割され、保有者は保有口数に応じて、信託財産の運用収益の分配、償還金の受領、信託財産の一部解約請求、受益権の買取請求などの権利を持ちます。受益権は、以前は受益証券という券面の形がとられていましたが、現在では原則として投資信託振替制度の対象とされ、振替口座簿上で管理されています。
国内で日本の法律、「投資信託及び投資法人に関する法律」に基づいて設定される投資信託のことです。国内で販売されている証券投資信託のほとんどが国内投資信託で、その数は数千本にも及びます。また、投資信託協会の商品分類上で「国内」とされるものは「主たる投資収益が、実質的に国内の資産を源泉とするもの」を指します。この国内投資信託に対して、海外で、海外の法令に基づき設定される投資信託を「外国投資信託」といいます。
投資信託を購入した投資家(受益者)ごとの計算上の買い値のことをいいます。追加型の投資信託では、投資家の購入日によってこの個別元本は異なります。株式投資信託を換金した場合は、換金時の基準価額(または解約価額)と投資家の個別元本との差額が収益とみなされ課税されます。また、投資信託から収益の分配を受けたときには、受け取った収益分配金の分だけ基準価額が修正されますが、この修正された後の基準価額のことを分配落ち後の基準価額といいます。そして、追加型株式投資信託では、この分配落ち後の基準価額が投資家の個別元...
コモディティ(Commodity)とは、一般に、“商品”のことを指す言葉で、コモディティ投資とは、商品先物市場で取引されている原油やガソリンなどのエネルギー、金やプラチナなどの貴金属、トウモロコシや大豆などの穀物といったようなコモディティ(商品)に投資することをいいます。投資の仕方には、直接的に商品や商品先物の市場で運用される商品ファンドが以前からありましたが、近年では、商品指数に償還価額が連動する債券などに投資する投資信託など、利用方法の選択肢が広がってきています。商品先物の市場の動向は、物価...
投資信託には設立形態の違いにより「会社型」と「契約型」の2種類があります。契約型投資信託は、運用会社と信託銀行が信託契約を結ぶことにより組成され、運用される投資信託のことをいいます。現在設定されている投資信託の多くがこの契約型の投資信託です。一方の会社型投資信託は投資法人を設立し、法人が発行する投資口座を投資家が購入するもので、REIT(不動産投資信託)などが代表的な商品です。
決算日とは、投資信託の決算を行う日のことです。年1回、年2回、毎月など、投資信託によって異なります。決算日には、その期間の投資信託の損益や資産状況の計算、分配金の支払いなどが行われます。運用報告書は決算日に作成され、投資信託を保有する投資家に配布されます。ただし、決算期間が6ヵ月未満の投資信託は、6ヵ月ごとに発行されます(MRFは1年ごと)。分配金の支払いは、決算日に行われますが、実際に分配金が手に入るのは数日後になります。「今日が決算日なのに分配金が来ない」と慌てないようにしましょう。
証券投資信託を投資対象によって分類したとき、約款上、投資対象に株式を一切組み入れないこととして、公社債(債券)などで運用する証券投資信託のことをいいます。MMF(マネー・マネージメント・ファンド)、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)は公社債投資信託の一種です。投資対象に株式を少しでも組み入れていたり、株式を組み入れることができる旨が投資信託約款に記載されていたりする投資信託は、公社債投資信託として募集することはできません。逆に株式を全く組み入れていなくても、約款で株式を投資対象としていたら株式...
クローズド期間とは、投資信託の運用を安定化させるためなどの理由で、ファンドの新規設定後の一定期間は原則として解約を禁止するといった場合の解約禁止期間のことを指します。近年では、クローズド期間が設けられないファンド(=設定後いつでも解約できるファンド)も多いですが、ファンドによっては、3ヵ月から1年程度のクローズド期間が設けられている場合があります。クローズド期間中でも、受益者(投資家)本人の死亡や、災害などで財産の大部分を滅失した場合など、約款に定められたやむをえない状態になったときには、例外的...
グローバル株式とは、世界のさまざまな地域の株式のことで、国際株式などともいわれます。投資信託では、商品性の説明や商品名として用いられることがあります。明確な定義はありませんが、一般的には先進国の株式を指し、他に新興国が含まれる場合もあります。主に世界の先進国の株式に対して使われることが多いようですが、地域を限定しているわけではなく、日本が含まれていたり、いなかったりと商品によって異なります。グローバル株式という言葉を目にしたら、どのような国が対象になっているのか、しっかりと確認することが大切です...
グローバル債券とは、2ヵ国以上の国で同時に発行、募集される債券のことです。通常、債券は1国の国内のみで発行、募集が行われますが、グローバル債券は北米、欧州、アジアなど複数の地域で発行、募集されます。よって、1国のみで発行するより多くの債券が発行でき、多くの資金を集めることができます。グローバル債券という言葉は、世界の債券の総称として使われることもあります。投資信託の商品名や商品解説で用いられる「グローバル債券」という言葉の多くは世界の債券という意味で用いられているようです。グローバルといっても、...
基準価額とは、投資信託の値段のことで、多くは1口または1万口当たりの値段のことです。その投資信託が保有する株式や債券などの時価評価の総額に利息や配当金などの収入を加え、そこから運用コストを差し引いた金額を総口数で割って算出しています。ほとんどの投資信託の基準価額は1万円からスタートしますが、1万円を超えるものが運用のよい投資信託で、1万円を切るものが運用の悪い投資信託とはいいきれません。なぜなら、分配金を出しているとその分基準価額が下がるからです。このため、運用報告書や運用レポートでは、分配金を...
キャピタルゲインとは、株式や債券など、保有している資産を売却することによって得られる売買差益のことです。たとえば、株価30万円で購入した株式が、35万円になったときに売却した場合、差額5万円(手数料・税金を除く)がキャピタルゲインになります。キャピタルゲインは、株や債券だけでなく、不動産、金、プラチナなどの貴金属を売買することでも得られる可能性があります。売却することによって損失が出た場合はキャピタルロスといいます。キャピタルゲインに対し、資産を保有していることによって得られる収益(利息や配当な...
クローズドエンド(クローズドエンド型)投信とは、投資信託の分類のひとつで、組み入れ資産の時価に基づく純資産価格での買い戻しや解約を原則として認めていないものです。つまり、投資家が純資産価格での換金を求めても受け付けてもらえないので、換金を希望する場合は、取引所などを通じて他の投資家に売却することによってのみ可能になります。したがって、実際の売買価格は純資産価格とは離れた価格になることがあります。ファンドそのもののお金の出入りが少なく安定しているので、多少流動性に欠ける資産なども運用対象に入れやす...
カントリーファンドとは、外国投資信託の一種で、特定の国・地域ごとの株式などを中心に運用しているファンドです。通常、クローズドエンド型の会社型投資信託(投資法人)として作られていますので、取引方法としては、株式市場に上場しているカントリーファンドを株式と同様に売買することになります。2000年代半ばには大阪証券取引所に複数のカントリーファンドが上場していましたが、それから徐々に本数が減少し、2019年4月に日本市場に唯一上場していた「モルガン・スタンレー・アジアパシフィック・ファンド」が上場廃止に...
投資信託の分配金には、普通分配金と元本払戻金(特別分配金)の2種類があります。分配金落ち後の基準価額が個別元本を下回っている場合には、その下回る部分の額が元本払戻金(特別分配金)となり、これは元本の払い戻しとみなされ、非課税扱いとなります。一方、分配金落ち後の基準価額が当該受益者の個別元本と同額または上回っている場合には、普通分配金となり、課税扱いとなります。
管理報酬とは、外国籍投資信託において、投資信託を管理・運用してもらうための経費として投資家が支払う費用のことで、国内投資信託の信託報酬に当たります。別途支払うのではなく、信託財産の中から毎日差し引かれます。外国投資信託では管理報酬以外に、日々差し引かれる手数料として、投資顧問報酬や代行協会員報酬、保管受託報酬、管理事務代行報酬などがあり、これらは「管理報酬等」という名目で目論見書に記載されています。管理報酬等の内訳を見ると、投資信託を運用するためには、あらゆるプロの力を借りているということが実感...
隔月分配型とは、2ヵ月に1回の決算時に安定して分配金を支払うことを目標とした投資信託のことです。ただし、分配金の支払いが約束されているわけではありません。多くの隔月分配型の投資信託は、海外債券や不動産投資信託/REITへ投資しています。ちなみに投資信託の決算期間は2ヵ月以外にも、毎月、3ヵ月、6ヵ月、1年などがあります。隔月分配型の投資信託には、決算月を奇数月に設定している商品が多くみられます。これは、公的年金の受取月が偶数月であるため、奇数月に分配金を受け取る仕組みを作ることで、年金の支払いが...
証券投資信託を投資対象によって分類したとき、公社債投資信託以外の証券投資信託が株式投資信託に分類されます。つまり、投資信託約款上、株式を組み入れることができる旨の記載がある証券投資信託のことです。実際に「株式を組み入れているかどうか」で分類されるのではなく、「投資対象に株式を組み入れることができる」証券投資信託は、全て株式投資信託に分類されます。株式投資信託に分類されている投資信託の中にも、実際には株式の組み入れを一切行わず、債券などを中心に運用しているものがあります。
為替ヘッジとは、為替の変動による外貨資産の円ベースの価値の変化を回避することです。ヘッジ(hedge)は直訳すると「避ける」という意味です。一般的に海外の株や債券などの資産に投資する場合、その国の通貨で運用が行われます。そのため、為替の変動により、円に換算する際に資産価値も変動することになります。このような為替の影響を避けることが為替ヘッジの目的です。為替ヘッジを行うために、先物取引や信用取引などが行われますが、相応のコストが必要となります。為替ヘッジをしているといっても、完全に為替の影響を回避...