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クオンツとは
クオンツとは、Quantitative(数量的、定量的)から派生した言葉で、高度な数学的手法を用いてさまざまな市場を分析したり、さまざまな金融商品や投資戦略を分析したりすること、または、その分析をする人を指します。過去の株価データや企業業績の推移などといった数値化できる情報を用いて分析する「定量分析(quantitative analysis)」を専門に行っている人を「クオンツ・アナリスト」ともいいます。また、分析されたデータに基づいて売買をしたりする運用手法を「クオンツ運用」ともいいます。クオ...
クールジャパンとは
日本のアニメや漫画、映画、フィギュア、アイドル文化などは、海外から「Cool!(カッコイイ)」と高い評価を受けていますが、そうしたコンテンツ産業をこれからの成長分野のひとつと位置付け、積極的に海外に売り込んでいこうという戦略をクールジャパン、クールジャパン戦略といいます。海外のコンテンツ関係の見本市や展示会では、官民一体となって日本文化のPRや商談成立に努めています。
金利変動リスクとは
金利変動リスクとは、金利の変動により資産の価値が変動する可能性のことをいいます。投資の世界においてリスクとは、値上がり・値下がりを含めてどうなるかわからない(不確実)ということを意味します。特に債券は金利の変動に大きな影響を受けます。債券の金利はあらかじめ決まっているのですが、満期前でも市場において時価で売買することが可能です。そのときに市場の金利が上がっていれば、債券価格は下がります。なぜならば市場金利が高くなると低い金利の債券を売って、もっと有利な投資をしようという人が多くなるからです。金利...
金利スワップとは
金利を対象とするデリバティブ(金融派生商品)取引のひとつで、同じ種類の通貨で異なる種類の金利(固定金利と変動金利など)を取引の当事者間で交換する(スワップ)する取引です。一般的に、金利上昇リスクや金利低下リスクのヘッジとして利用されています。金利スワップでは元本交換を行わずに、金利部分のみを当事者間で交換します。なお、金利スワップは、取引所を通さずに当事者間で直接取引をする店頭取引(相対取引)によって行いますので、交換する期間や条件などは当事者間であらかじめ取り決めることになります。たとえば、現...
金融リテラシーとは
リテラシー(Literacy)とは読み解く能力のことで、金融リテラシーとは金融に関する知識や情報を正しく理解し、主体的に判断することができる能力を指します。金融庁は「最低限身に付けるべき金融リテラシー」として、①家計管理、②生活設計、③金融知識及び金融経済事情についての理解と適切な金融商品の利用選択、④外部の知見の適切な活用、という4つの分野に分け、適切な収支管理やライフプランの利用など15項目を挙げています。金融商品が多様化、複雑化し、投資詐欺商法なども多発する中、金融リテラシーの重要性はます...
金融引締めとは
金融引締めとは、中央銀行が景気の過熱やインフレを抑制するために実施する金融政策を指します。物価上昇など景気が過熱気味の局面で、政策金利を引き上げたり、預金準備率を引き上げたり、中央銀行が保有する資産を圧縮(保有国債などの再投資停止や売却)したりすることによって、市場での通貨供給量を減らして消費や投資などの経済活動を抑制します。これに対し、景気浮揚を促すことを目的とした金融政策を「金融緩和」といいます。2022年3月からは、米国がインフレを抑制するために政策金利の引き上げに踏み切りました。これは金...
金融商品取引法とは
有価証券の発行や売買などの金融取引を公正なものとし、投資家の保護や経済の円滑化を図るために定められた法律を指します。金融市場の国際化への対応を目指し、2006年に従来の証券取引法が一部改正され、金融商品取引法として成立しました。主な柱として、投資性の強い金融商品に対する投資家保護法制の構築、開示制度の拡充、取引所の自主規制機能の強化、インサイダー取引など不公正取引への厳正な対応などが定められています。
金融商品仲介業とは
金融商品仲介業とは、金融商品取引業者または登録金融機関の委託を受けて、有価証券の売買の仲介や募集もしくは売出しの取り扱い、または私募の取り扱いなどを行う業務のことをいいます。なお、金融商品仲介業を行うには管轄の財務局長に届け出て、内閣総理大臣の登録を受ける必要があります。
金融工学とは
金融工学は、値動きのある金融商品のリスクやリターン、理論的な価格などを、数学やコンピューターを駆使して数値化し、分析し、リスクヘッジやリスクマネジメントに役立たせたり、投資や資産運用の意思決定に役立たせたりすることを研究する学問です。金融工学の中でも有名な研究としては、1950年代に出された現代ポートフォリオ理論や、1970年代のデリバティブの価格理論などが挙げられます。また、ここ20年程度の間にそれらの理論を提唱した学者たちがノーベル経済学賞を受賞したことによって注目度が高まった、比較的新しい...
金融緩和とは
金融緩和とは、中央銀行が景気浮揚を促すために実施する金融政策を指します。景気悪化の局面で政策金利を引き下げたり、資金供給量を増やしたりすることによって、投資や消費などの経済活動を促します。なお、市場金利が0%近くまで低下し、政策金利の引き下げが難しい場合には、マイナス金利や量的緩和などの方法が取られることもあります。これに対し、経済活動を抑制する金融政策を「金融引締め」といいます。日銀は2020年10月に行われた金融政策決定会合で、新型コロナウイルスの感染拡大による資金繰りの支援策など、金融緩和...
銀行代理業とは
銀行のために、預金や資金の貸付、為替取引を内容とする契約の締結などを代行または媒介する業務のことです。もともと出資規制や兼業規制のもとで、原則として銀行の子会社が専業で行う場合に認められていましたが、2006年4月1日施行の銀行法等の一部改正により、一般事業者が銀行代理業に参入することが可能となりました。銀行代理業は金融商品仲介業等と違い、登録制度ではなく内閣総理大臣(管轄の財務局長)に申請して許可を得る必要があるため、その基準は厳しいものといえるでしょう。
業況判断指数・DIとは
業況判断指数とは、「日銀短観(日本銀行の全国企業短期経済観測調査)」で発表される景気の判断指数のことです。「景気が良い」と感じている企業の割合から、「景気が悪い」と感じている企業の割合を引いたもので、DI(Diffusion Index)とも表されます。DIの数値は50が横ばいを表し、これを上回ると「景気が良い」、下回ると「景気が悪い」と感じる企業が多いことを示します。指数は製造業と非製造業に分かれており、在庫の影響を受けやすい製造業の景況感は景気に敏感に反応するので、大規模製造業の業況判断指数...
休眠預金とは
休眠預金とは、長期にわたって預け入れや引き出しなどの取引がされていない、眠ったままの銀行預金口座のことで、休眠口座ともいいます。最後の取引日から10年以上経過した口座のうち、本人と連絡がつかないものを指します。結婚や引っ越し、死亡などを機に長期間使われなくなった休眠預金は、基本的に金融機関の収益として扱われ、毎年約1,000億円分発生するといわれています。有効活用できないかという機運が高まり、政府や地方自治体が社会的課題の解決のために活用できる「休眠預金活用法」が成立し、2018年1月に施行され...
QEとは
QEとは「Quantitative Easing」の略で、量的緩和(政策)を指します。量的緩和は各国の中央銀行が市場に大量に資金を供給することで、デフレの脱却や景気を刺激することを目的として行うものです。米国で行われたQEのうち、2008年11月~2010年6月までが「QE1」、2010年11月~2011年6月までが「QE2」、2012年9月~2014年10月は「QE3」と呼ばれています。
キャッシュレス決済とは
キャッシュレス(Cashless)決済とは、紙幣や硬貨を使わない決済方法のことです。大きく分けると①クレジットカードなどの後払い(ポストペイ)、②あらかじめ入金する前払い(プリペイド)、③デビットカードやQRコードなどで預金口座から直接引き落とす即時払い(リアルタイムペイ)の3種類があります。それぞれカードに加え、スマートフォンによる決済も普及しつつあります。ただし、現金志向が強い日本ではキャッシュレス決済の比率が約3割と、海外に比べてかなり低いのが現状です。韓国は9割、中国は6割、米英も5割前...
キャッシュフローとは
一般には現金(キャッシュ)の出入りという意味で使用されますが、(1)企業会計上と(2)証券投資においては意味が異なります。(1)会計上のキャッシュフローでは、企業がどれくらいキャッシュを獲得し、何に使い、最終的に手元にいくら残っているかを見ることで企業活動全般の動きを捉えようとするものです。日本では、2000年3月期決算より、上場企業等にキャッシュフローを企業の活動領域(営業活動、投資活動、財務活動)別に区分して計算したキャッシュフロー計算書を作成し、公表することを義務づけました。(2)証券投資...
基準割引率および基準貸付利率とは
日銀が民間の金融機関に直接資金を貸し出すときの基準金利。2001年2月に導入された補完貸付制度(ロンバート型貸出制度:金融機関が一定の条件のもとで、あらかじめ差し入れた担保の範囲内で日銀から借り入れを行うことができる制度)に適用される金利で、金融市場における短期金利(コールレート)の変動上限になっています。かつては公定歩合と呼ばれ、日本銀行の政策金利として機能しており、預金金利や為替レートにも強い影響を持っていましたが、政策金利が無担保コール翌日物金利(オーバーナイト・レート)に変更され、公定歩...
企業統治指針とは
企業統治指針とは、英語のCorporate governance Code(コーポレートガバナンス・コード)の日本語訳で、上場企業に企業価値の向上を求めるための行動指針のことです。金融庁と東京証券取引所が2015年に導入し、2018年に改定されました。取締役会の役割や、透明性、平等性の確保、株主との対話といった全78原則から構成されており、強制力はありませんが、これらの指針を守らない場合は投資家に対して理由を説明することが求められています。さらに2021年6月にも改定が行われ、取締役会の機能発揮...
機関投資家とは
機関投資家とは、生命保険会社、損害保険会社、信託銀行、普通銀行、信用金庫、年金基金、共済組合、農協、政府系金融機関など、大量の資金を使って株式や債券で運用を行う大口投資家のことをいいます。一般的に機関投資家は、あまり短期間での売買をしないのが通常です。優良企業の株をじっくりリサーチしたうえで買いの判断を下し、長期的な企業の成長や経済の状況を見ながら運用し、上昇トレンドに乗り始めるとまとまった資金で買い足していくというスタンスの機関投資家もたくさんいます。また、下降トレンドになれば機関投資家の大量...
機械受注とは
「機械受注統計調査」は内閣府が毎月公表している経済指標のひとつで、代表的な景気の先行指標となっています。機械メーカーが受注した設備投資用の機械の受注額を集計したものです。一般に企業が増産を行うためには設備投資、すなわち機械を購入して準備しなければならないため、機械受注は、企業の実際の設備投資に一定の先行性を持っているとされています。つまり、機械受注が好調であると公表されれば、将来の企業業績にプラスの影響をもたらし、設備投資関連の銘柄だけでなく、株式市場全体、景気全体を動かす場合もあります。船舶・...