大発会とは、証券取引所の年始の最初の取引日に行われる催事のことで、一般には、催事の行われる年始の最初の取引日そのものが「大発会」と呼ばれます。原則として1月4日(土日が重なった場合は、翌営業日)で、この日の取引は、2009年までは前場だけで終了し、後場の取引は行われませんでしたが、2010年の大発会から半休日は廃止され、終日立会となっています。なお、年末の最終取引日のことを「大納会(だいのうかい)」といいます。大発会は、新年のお祝いムードから「ご祝儀相場」として株価が上昇しやすいといわれます。こ...
大納会とは、証券取引所の年末の最終取引日に行われる催事のことで、一般には、催事の行われる年末の最終取引日そのものが「大納会」と呼ばれます。原則として12月30日(土日が重なった場合は、前営業日)で、この日の取引は、2008年までは前場だけで終了し、後場の取引は行われませんでしたが、2009年の大納会から半休日は廃止され、終日立会となっています。なお、年始の最初の取引日のことを「大発会(だいはっかい)」といいます。年末近辺で株式の売り注文が成立して受渡日が翌年にまたがる場合、「特定口座」では受渡日...
貸借対照表は、企業のある一定時点における財政状態を示すもので、バランスシート(Balance Sheet、略称:B/S)とも呼ばれます。損益計算書(Profit&Loss Statement、略称P/L)やキャッシュフロー計算書と並び、企業の財務諸表のひとつです。貸借対照表は、「資産の部」「負債の部」「純資産の部」で構成され、「純資産の部」は、「資産の部」から「負債の部」を差し引いて求めます。資産の部は企業の事業のために資金をどのように運用しているか、負債の部と純資産の部は企業活動に必要な資金を...
損益計算書は、会社の一会計期間(1年や四半期など)における経営成績を示す決算書で財務諸表のひとつです。おおまかに「収益」「費用」「利益」に分類し、経営成績を判断します。なお、損益計算書はP/L(Profit&Loss Statement)とも呼ばれます。損益計算書では、収益と費用をいくつかに区分し、以下の5分類に分けます。①売上総利益=売上高-売上原価②営業利益=売上総利益-販売費および一般管理費③経常利益=営業利益+営業外収益-営業外費用④税引前当期純利益=経常利益+特別利益-特別損失⑤当期純...
ソフトランディング(Soft Landing)とは、主に景気が過熱しているときに、急激な景気後退や混乱を招くことなく、緩やかに減速させて安定成長へと移行させることをいいます。もともと飛行機が緩やかに降下して着陸する様子を指し、安定へと緩やかに移行することや穏便な手段によって問題を解決することを指す言葉として、広く使われるようになりました。反対に、強硬な手段によって問題の解決を図ることを「ハードランディング」といいます。金融・経済政策を行う際は、景気や市場などに過度な悪影響やショックを与えずに、緩...
ソーシャルレンディング(Social Lending)とは、「お金を借りたい事業者」と「投資したい人」を結びつける融資仲介サービスです。ネット上で広く資金を募るクラウドファンディングの一種(融資型、貸付型)で、ソーシャルレンディング業者は一般の投資家から小口の投資資金を集め、その資金を需要のある事業者へ融資して、一定期間内で利息と元本を回収し、それを投資家へ償還するという仕組みです。通常、企業が銀行に融資を申し込んでも、厳しい融資条件をクリアする必要があり、社歴が短く実績が少ないと希望通り調達で...
想定為替レートとは、輸出入を行う企業が業績の見通しや事業計画を決める際、事前に決めておく為替レートを指します。通常は年初に足元の実勢為替相場や年間の為替相場を予測した上で、各社が独自にその事業年度のドル/円や、ユーロ/円などの想定為替レートを設定します。これを見ると、各企業の為替に対する見通しや、為替相場の変動が業績にどの程度影響を及ぼすかが予測できます。たとえば輸出企業の場合、期間中に想定為替レートより円安が進めば為替差益が発生し、その分収益が押し上げられます。逆に円高が進めば為替差損が発生し...
セルサイドとは、投資家に株式や債券などの金融商品を販売する側のことで、主に証券会社を指す業界用語です。証券会社の調査部門には、アナリストやエコノミスト、ストラテジストなどの職種がありますが、彼らは多くの情報を不特定多数の投資家に向けて発信します。一般的に、わたしたちがテレビや雑誌などで目にするアナリストたちのほとんどがセルサイドといってもいいでしょう。一方、バイサイドは金融商品を買う側で、主に運用会社を指す業界用語です。
Z世代とは1990年代中盤以降に生まれた世代を指します。米国で1960年代中盤~1980年頃生まれが「X世代」と名付けられたことに始まり、その後の1980年頃~1990年代中盤生まれが「Y世代(ミレニアル世代)」と呼ばれ、それに続く世代という意味でZ世代、ジェネレーションZと呼ばれます。現在、米国ではZ世代が人口の約3割を占めるとされ、2020年代半ばまでに多くのZ世代が労働市場に出るため、社会や経済に対して与える影響が大きいことから、注目されています。生まれた時点でインターネットが利用可能な、...
セーフティネットとは、経済的なリスクが発生した際に安全や安心を提供し、保護する仕組みの総称です。金融機関などが破綻した場合に預金者等が保護される預金保険制度はセーフティネットの代表的なものです。預金保険制度では、当座預金や利息の付かない普通預金など(決済用預金)は全額保護されます。また、定期預金や利息の付く普通預金(一般預金等)は、預金者1人当たり、1金融機関ごとに合算され、元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。
政府系ファンドとは、各国の政府が出資する政府系投資機関が運営するファンドを指します。これは石油、ガスなどの天然資源による収入や、貿易黒字で膨らんだ外貨準備などの国家資産を財源として、将来の世代に向けた資金の蓄え、財政赤字の補てん、対外債務の支払いなどの目的で運用されます。なお、国家予算とは別勘定になっていて、国が出資する専門機関が運用を行います。中東各国や中国、ロシア、シンガポールなど、一部の国の政府系ファンドの運用規模は巨大なため、世界のマーケットで大きな影響を及ぼす存在になっています。運用に...
スマートシティ(Smart City)とは、ICT(情報通信技術)やAI(人工知能)などの先端技術の活用により、エネルギーや交通システム、行政サービスなどのインフラを効率的に整備、マネジメントすることで最適化された、持続可能な環境配慮型都市を指します。再生可能エネルギーの効率的な利用を可能にする「スマートグリッド」や、電気自動車の充電システム整備に基づく交通システム、蓄電池や省エネ家電による都市システムなどを総合的に組み合わせた街づくりが行われます。環境意識の高まりを背景に、2010年頃から世界...
金融業界におけるストレステストとは、株価の暴落や金利の高騰など、金融市場に不測の事態が発生した場合を想定して、ポジション損失の度合いや損失回避策を予めシミュレーションしておくリスク管理手法を指します。特に、銀行など金融業界では、金融システム危機に耐えて業務を継続できるかどうかを調べる手法とされています。「健全性検査」とも称されます。2008年9月に発生したリーマン・ショック後に、米金融当局が大手金融機関に実施した検査をストレステストと称したことが語源とされています。日本では、日本銀行と金融庁が連...
ステルスとは敵のレーダーには映らない戦闘機のことで、ステルスのように見つかりにくい値上げのことをステルス値上げといいます。Shrink(縮小)とInflation(インフレ)の合成語であるシュリンクフレーション(Shrinkflation)とも呼ばれます。これは、販売される商品の価格は変わらないまま、その内容量が収縮(シュリンク)していくことを表しています。メーカーが原材料の高騰や消費税アップなどにより商品の値段を上げたい場合、あからさまに値上げをすると購入者が敬遠して売り上げが落ち込んでしまい...
スチュワードシップコードは、証券会社や銀行、保険会社や年金基金といった上場株式に投資する機関投資家に対して、「責任ある機関投資家」の諸原則をまとめた指針です。イギリスの「スチュワードシップコード」(The UK Stewardship Code)をもとに、日本では2014年に金融庁が「日本版スチュワードシップコード」を策定しました。日本版スチュワードシップコードは、投資先企業の持続的成長を促し、顧客・受益者の中長期的な投資リターンの拡大を図るために7つの原則が定められています。
スタグフレーションとは、景気が後退していく中でインフレーション(インフレ、物価上昇)が同時進行する現象のことをいいます。この名称は、景気停滞を意味する「スタグネーション(Stagnation)」と「インフレーション(Inflation)」を組み合わせた合成語です。通常、景気の停滞は、需要が落ち込むことからデフレ(物価下落)要因となりますが、原油価格の高騰など、原材料や素材関連の価格上昇などによって不景気の中でも物価が上昇することがあります。これが、スタグフレーションです。景気後退で賃金が上がらな...
スクリーニングとは、条件を設定してそれに合った銘柄を探し出すことです。たとえば、・割安で安全な株を選択したい場合は、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などの割安さを測る指標と、株主資本比率など安全性を測る指標の組み合わせ。・成長性の高い株を選択したい場合は、売上高増加率や経常利益増加率などの成長性を測る指標と、ROEや売上高営業利益率など収益を測る指標の組み合わせ。このように指標を組み合わせることで、さまざまな目的に合った銘柄を探し出せます。スクリーニングをするためには、ファンダメン...
スクイーズアウト(Squeeze Out)とは押し出す、絞り出す、締め出すという意味で、事業継承や完全子会社化を目的としたM&A(合併・買収)を行う際、少数株主から強制的に株式を買い取ることです。実行するには議決権の3分の2以上を所有している必要があります。買い取り価格は会社側に決定権があるため、株価時価や1株あたり純資産よりも低い価格で少数株主から株式を買い集めることも可能になっています。M&Aでは少数株主の反対にあったり、株主との連絡が取れないケースも考えられますが、スクイー...
スーパーチューズデー (Super Tuesday) とは、米国大統領選挙の予備選挙や党員集会が集中する2月または3月上旬の火曜日を指します。この日に多数の代議員が決まることから、最終候補の選定を左右する重要な日と位置づけられています。米国大統領選挙は景気や株式市場などに大きな影響をもたらす要因となるため、その重要日程であるスーパーチューズデーは市場関係者からも注目されています。日本で選挙の投票はたいてい日曜日に行われますが、米国では火曜日に行われています。キリスト教で日曜日は休息日とされており...